Interdisciplinary Program
他学部授業の履修
McCombsのElectiveには、エネルギー系や会計など他学部・他プログラムと共同で行われている授業があり、より専門性の高い講義や議論に参加することが出来ます。
また上限は限られますが、他学部の選択科目を履修して卒業単位とすることもできます。MBAのElectiveを超えて専門的な知識や技術を身に付けたいという場合でも、総合大学であるテキサス大学のリソースを活かすことが可能です。
Texas Venture Lab
テキサス大学他学部を巻き込んだプログラムで、1学期を使ってベンチャー起業のコンサルティングプロジェクト2件とレクチャーを行い、実際のベンチャー業界を経験する出来ます。コンサルティングプロジェクトのチームは、工学部、法学部、EMBA生徒などそれぞれ違う学部の学生で構成されます。チームメンバーからも学ぶ機会の多く、総合大学の強みを活かしたプログラムになっています。毎週のクラスでは、プロジェクトの進捗報告の他、ゲストスピーカーがそれぞれのトピックについて講義をします。このゲストスピーカーシリーズのレベルも高く、中には有名企業のCEOが登場することもあります。
MBAの卒業単位としてもカウントされますが、プログラムに参加するためには、事前の選抜プロセスを合格しなければなりません。1)実際のベンチャ企業のケースを読んで自分でレポート作成、2)出願者でチームが編成されるのでこのチームで意見を纏めてプレゼン、3)インタビュー、の3段階評価で決定されます。
Austin Technology Incubator
Austin Technology Incubator(ATI)は、テキサス大学生に実ビジネス経験を積むことを経験させること、オースティンのベンチャー企業を積極的にサポートすることで地元ビジネスを活性化すること等を目的に設立された付属機関で、起業間もないスタートアップ企業を成長軌道にのせるために必要な各種専門サービスやコンサルティング、人材ネットワーク、設備・機器を提供するインキュベータです。スタートアップビジネスに関わりたいと思うビジネススクールの生徒ばかりでなく、研究シーズを実用化させるノウハウを学びたいという工学部生等が積極的にインターンシップの場として活用しており、テキサス大学のHands-onプログラムの目玉の一つとなっております(位置づけは課外活動なので授業と別に時間を確保する必要がある)。
ATIがサポートするベンチャー企業は、IT系のスタートアップばかりで無く、高性能太陽光パネル、マイクロ風力発電等のクリーンテック系スタートアップ、新薬開発・医療工学技術の実用化を目指すバイオ系スタートアップ、さらには燃費75%向上を見込める新型自動車エンジン、原子力発電所の熱効率向上につながる材料開発スタートアップなど多種多様で、多くのビジネスに関わるチャンスを持つことができます。クラス活動だけでさえ大変なMBA生活で、課外活動のインターンシップまで行うとプライベートが無くなってしまうと思われる方も多いかと思いますが、時間をつぎ込んだ分充実したスタートアップ経験を得ることができるので、入学された際は是非ご検討なされてもいいのでは無いかと思います。
2011年には京都市のベンチャーサポート顧問をなされている方が、大学と市の連携がベンチャー育成で成功している例としてStanfordと合わせてオースティンを見学に来られましたが、ATIの仕組みを紹介・見学していただいた所、京都市の目指すもの少し見えてきたとおっしゃっていました。ATIという大学の附属機関を活用しながら全米有数のベンチャー都市を築き上げている現在のモデルが広まり、日本でもベンチャー企業が多く育つことを願っています。